池上彰『聖書がわかれば世界が見える』メモ



 BOBでは、前半120話が聖書のrewriteでした。今年出版された、『聖書がわかれば世界が見える』の前半がBOB2周目(まだ1周目が少し残っています(T_T))に役立ちそうなので、自分用メモとして、少しずつ、書き足して行きます。

・ユダヤ教・キリスト教・イスラム教の神様は同じ。ユダヤ教は、『聖書』。キリスト今日は、『旧約聖書』『新約聖書』。イスラム教は、『旧約聖書』『新約聖書』『コーラン』。

・三宗教は、「アブラハムの宗教」。アブラハムの二人の息子が、ユダヤ人とアラブ人の祖先。

・『旧約聖書』はヘブライ語、一部アラム語で書かれている。「創世記」「出エジプト記」など全三十九巻。冒頭の「創世記」「出エジプト記」「レビ記」「民数記」「申命記」の五巻を「モーセ五書」と呼ぶ。この五巻がユダヤ教徒にとっては一番大事で、「律法」と言う。「モーセ五書」には、ユダヤ人の祖先のヘブライ人たちがエジプトで奴隷になっていたところ、モーセが預言者として神の声を聞き、指示に従ってヘブライ人たちをエジプトから脱出させ(出エジプト)、約束の地カナンに行くまでが描かれている。

・『新約聖書』は、全二十七巻。すべてギリシャ語で書かれている。イエスが誕生して十字架にかけられて殺害され、復活。やがて昇天するまでを描いた四つの「福音書」とイエスの弟子たちの言行録である「使徒言行録」や「ローマ人への手紙」などが掲載されている。


・エデンの園から追放されたアダムとイブの二人の男の子がカインとアベル。兄のカインが弟のアベルを殺す。カインは神に追放され、エデンの東の「ノド」に住む。

・アダムが一三〇歳のとき、「セト」という男子が生まれる。セトは、一〇五歳で「エノシュ」という男子を授かる。人間が長生きであることを憂いた神は、人間の寿命を一二〇歳に定める。

・神は地上の生き物をすべて絶滅させようとするが、ノア(エノシュの子孫)は信心深かったので、ノアとノアの一族だけは助けようと考える。

・アブラハムは、当初アブラムという名前で、後に神からアブラハムと名乗るように指示される。アブラハムの妻はサライだったが、後にサラと改名。滞在しているカナンのすべての土地を、あなたとその子孫に、永久の所有地として与えると、神が約束する。カナンは、現在のパレスチナ・イスラエル。

・アブラハムは、女奴隷のハガルと結ばれ、イシュマエルが生まれる。イシュマエルの子孫の系統がアラブ人。イシュマエルが生まれた後、サラも妊娠し、イサクが生まれる。イサクがユダヤ人の先祖。イサクの子の一人がヤコブで、ヤコブは神から「イスラエル」と名付けられる。ユダヤ人もアラブ人もアブラハムが共通の先祖。

・イスラエル一家は、ナイル川下流のエジプトに移住。土地が豊かで食料が豊富だったため。エジプトの新しい王朝のファラオは、イスラエル人に国を乗っ取られるのではないかと恐怖を覚え、一族を奴隷にする。神は、モーセに対し、人々を率いてエジプトを出て、約束の地カナンに行くように命じる。イスラエルの人々はエジプトに四三〇年住み、壮年男子だけでも六〇万人に増える。モーセに率いられた人々は、四〇年間もシナイ半島を放浪。モーセは、シナイ山で神から「十戒」を授かる。

・「創世記」「出エジプト記」に続いて、「レビ記」「民数記」「申命記」「ヨシュア記」などと続く。古代のイスラエル国家の建設と王の誕生の物語。「申命記」の最後でヨルダン川東岸から「約束の地」カナンを遠く臨んだモーセは、息子ヨシュアを後継者に指名した後、カナンに行けないまま亡くなる。

・カナンにやって来た人々は、北部にイスラエル、南部にユダという国家を建設。英雄ダビデが南北統一。首都を、双方の国の中間地点のエルサレムに置く。ダビデの子がソロモン。イスラエルの王国は、ソロモン王の時代に最盛期を迎えるが、やがて神の教えを守らなくなったことで、ソロモンの死後、南北に分裂。北部のイスラエルは、アッシリアに滅ぼされる。南部のユダ王国は、バビロニアに滅ぼされる(バビロン捕囚)。その後、バビロニアがペルシャに滅ぼされたことで、人々は、かつての王国があった場所に帰還し、破壊された神殿を再建する(第二神殿)。


<<『新約聖書』>>

・イエスが十字架にかけられて殺害された後、紀元一世紀から二世紀にかけて、信者たちによって書かれた文書のうち、後世に「正典」として認められたものだけをまとめたものが『新約聖書』。内容は、イエスの言行録。紀元三九七年の「カルタゴ教会会議」で一応まとめられた。

・『新約聖書』の冒頭は四つの福音書。「マタイによる福音書」は、イエスの使徒のマタイが書いたもの、「マルコによる福音書」は、キリスト教に回心したパウロの弟子のマルコが著者。「ルカによる福音書」は、パルロの弟子で医師のルカの著。

・最初、西暦六五年頃、「マルコによる福音」が書かれ、それを参考にして「マタイによる福音書」と「ルカによる福音書」が書かれ、最後に「ヨハネによる福音書」が成立。ただし、掲載順は、「マタイ」「マルコ」「ルカ」「ヨハネ」。

・『旧約聖書』に描かれているアブラハムの子であり、イスラエル王国を築いたダビデの子の系譜に属するのがイエス。アブラハムはイサクをもうけ、イサクはヤコブを、ヤコブはユダとその兄弟たちを…。

・過越の祭り…かつてイスラエルの人々がエジプトで奴隷になっていたとき、神はエジプトの人たちを罰するため、エジプトのすべての初子を殺害すると予告する。神は、イスラエルの人々の初子は助けるので、目印として子羊か山羊の血を戸口に塗っておくよう指示する。神は、血が塗られた家は過ぎ越したとされる(「出エジプト」)。

・「使徒言行録」には、イエスの弟子たちが奇跡を次々起こし、信者を拡大する様が描かれている。保守的なユダヤ教徒のサウロ(ギリシア名はパウロ)が回心し、熱心なキリスト教徒になる。

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